人事労務ニュース
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文書作成日:2018/07/31

外国人労働者が出国時に受け取ることのできる公的年金の脱退一時金

 日本に住む外国人労働者は、原則として国民年金や厚生年金に加入する義務がありますが、短期間でその資格を喪失して日本から出国する場合、日本の年金を受給できないケースが少なくありません。そのような外国人労働者の年金保険料が掛け捨てになることを防ぐため、一定の要件を満たす場合、加入期間に応じて一時金を請求することができます。この仕組みを脱退一時金といいます。

1.脱退一時金の支給要件
 脱退一時金は、以下の4つの条件すべてに該当する人が、国民年金や厚生年金の被保険者資格を喪失し、日本を出国後2年以内に請求したときに支給されます。

(1)日本国籍を有していないこと
(2)国民年金または厚生年金の被保険者期間の月数が6ヶ月以上あること
(3)日本に住所を有していないこと
(4)年金(障害手当金を含む)を受ける権利を有したことがないこと

 (4)について、老齢年金の受給資格期間である10年以上にわたって日本の年金制度に加入したことがある人は、脱退一時金を請求することができません。この場合、将来、日本の老齢年金を受け取ることができるため、忘れずに請求するようにしなくてはなりません。

2.出国前に請求が可能となった脱退一時金の手続き
 脱退一時金の請求手続きは、出国後に外国から行う必要があり、やり取りが煩雑でしたが、2017年3月より転出届を市町村に提出することにより、住民票転出(予定)日以降に日本国内で行うことが可能になりました。この場合、日本国外に転出予定である旨が記載された住民票の写しや住民票の除票等、市区町村に転出届を提出したことが確認できる書類の添付が必要です。

 脱退一時金を請求するという方法も一つですが、外国人労働者が、年金加入期間を通算することのできる社会保障協定を締結している相手国の人であれば、一定の要件のもと、日本での年金加入期間を、相手国の年金加入期間と通算して将来の年金を受け取ることができる場合があります。脱退一時金を受け取ると、その該当する期間は年金加入期間でなかったことになるため、将来の年金として受給するかを検討したうえで手続きを行うことが必要になります。なお、チェコ共和国、フィリピンとの社会保障協定が8月1日に効力が生じることになり、これにより日本は21カ国と協定の署名が済み、うち18カ国が発効しています。具体的な国名や取扱い等は下記の参考リンクをご参照ください。

■参考リンク
日本年金機構「短期在留外国人の脱退一時金」
日本年金機構「社会保障協定」


※文書作成日時点での法令に基づく内容となっております。


 
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